クラウドサービスをポータル画面に統合
ソフトバンクグループのディーコープ株式会社は購買状況の見える化(分析)と購買業務の効率化等をご提供することによりお客様のコスト削減を総合的にご支援する会社です。
上場企業を中心とした大手企業にサービスを提供しており、リバースオークションや比較購買の実績においては圧倒的No.1の実績があります。
ディーコープ株式会社では、かねてより社内の業務アプリケーションの運用にかかる人的コストやリソースの消費を削減し、人員配置の最適化を実現するため、業務アプリケーションのクラウド化を推進してきました。
現在では、社内で利用する業務アプリケーションのほとんどをクラウド環境に移行したことにより、高いITスキルを持つ社員をシステム運用の煩わしさから解放し、より利益貢献度の高い業務を遂行する体制が整いました。
しかし、クラウドへ移行したサービスが増えるにつれ、各サービスへのログインIDとパスワード管理の課題が顕著化してきました。
それぞれのサービスによりパスワード設定ポリシーやルールが異なるため複数のID/パスワードが必要となり管理が煩雑化しました。また、現場部門でもサービスごとに異なったログインを要求されることで業務の生産性を落とす結果となり、シングルサインオン(以下SSO)への要望の声が挙がりました。
そこで2013年6月、ユニリタの「infoScoop SSO」を導入し、システム利用の利便性向上とセキュリティの強化を目的にSSOを構築しました。
増加したサービスがSSO実現の大きな障害に
実は以前からSSOへの要求は高く、実現に向けた検討はしてきたのですが、各サービスのログイン認証方式が違うため単一のSSO製品では対応できず、さらにソフトバンクグループでは、グループ全体の業務効率を上げるため、人事給与など基幹業務を専門のグループ会社にアウトソーシングするといったことが一般的に行われており、自社のSSO実現のためにサービスを改修することが難しい状況にありました。
そんな中、ユニリタから提案を受けた「infoScoop SSO」は、各サービスに対して最適な認証方法を採用することで、さまざまなサービスに幅広く対応できることが魅力でした。また、オンプレミスかクラウドかにかかわらず、対象となるサービスをほぼ改修することなくSSO基盤に組み込むことが可能なため、社内で利用しているほとんどのサービスがSSOの対象となりました。
SSOとポータルの融合
もう一つの大きな理由はSSO基盤をポータル上に統合するというユニークなコンセプトでした。業務アプリケーションを利用するためには必ずポータルを見なければならないという強い必然性を設けることでポータルの利用促進を狙い情報共有の活性化と業務効率化を期待しました。
検討当時、このようにポータルとSSOの機能を融合するというコンセプトの製品は「infoScoop SSO」以外にはなく、ほかの選択肢は考えられませんでした。
シングルサインオン導入前と導入後
SSO構築の際、「infoScoop SSO」の機能であるミニブラウザ機能に注目しました。これはポータル画面上に複数の小さなブラウザを配置することで情報の統合を図るものです。
実は本機能は当初の構築要件になかったのですが、利便性向上と業務効率化の貢献度が高く採用を決断しました。
この機能を利用することによりSSOでログインした各サービスの情報を、ガジェット開発などの工数をかけることなく、ポータル画面上に直接表示することが可能になります。
利用者はポータルを通じ必要とする業務アプリケーションに瞬時にアクセスすることが可能となり、さらに掲示板やインターネット上にあるポータルサイトなど業務に必要な情報を一括して参照することができ、業務効率化が図れます。
導入後、大きく変わったことは社員のワークスタイルです。ポータル画面からのSSOとミニブラウザにより、必要なサービスに速やかにアクセスすることが可能となり、業務効率が大幅に向上しました。さらにポータルのパーソナライズ機能により各社員はそれぞれの職掌に応じ、より利用頻度の高いサービスや情報をカスタマイズすることで利便性を高めています。
また、スマートフォン、タブレットなどスマートデバイスに対応したことで外出先や会議室での業務アプリケーションや情報へのアクセスが容易になり活用シーンの幅を広げることができました。
利便性の向上とセキュリティ強化
SSOの要望の高かった現場部門からは、大きく状況が改善されたと評価を得ています。導入以前は少なからずあった情報システム部へのIDやパスワード忘れや打ち間違いによるパスワードロックといった問い合わせはほぼなくなりました。
また、パスワードを個別に入力することがないので、手帳やデスクトップ上にID/パスワードを書き残してしまうといった状況や、ショルダーハックの危険性を排除し、セキュリティ環境を大幅に改善しました。外出先などのスマートデバイスも安心して利用できます。
ITサービスの利用頻度向上
さらに副次的な効果として、提供しているITサービスの利用頻度が大幅に向上しました。情報システム部から社内に提供している様々なサービスの中には、現場部門に認知されていなかったり、ID/パスワードを忘れてしまったため利用されていなかったりするものもありましたが、今回のSSO構築により改めて存在と効果が認知され利用頻度が向上したサービスもありました。
今回のポータルを含めたSSO構築では、ポータルによる情報共有の活性化と、SSOによる利用者の利便性が向上し、ID/パスワードの一元管理によりセキュリティが強化されました。また、ID/パスワードに関する問い合わせや依頼が激減し、システム部門の負担も軽減され、様々な面で大きな効果を得られたと感じています。
しかし、SSOだけでは解決できなかった課題も残っています。
それは、社員入退社時、組織変更時などに断続的に発生するID管理のコストです。
システム部門は社員の入社・退職・異動のたびに全てのサービスのマスタをメンテナンスしなければならない負担に加え、ID/パスワードが各所に散在していることによる脅威に常に不安を感じています。
この課題を解決するために、一か所でマスタをメンテナンスすればリアルタイムで全てのサービスのマスタに適切なデータを配信すること(IDプロビジョニング) が可能な「infoScoop ID Manager」の導入を検討していきたいと考えています。
ポータル、SSO、ID管理という一貫性のあるソリューションにより、経営層・システム部門・利用者といった全てのレイヤでの更なる相乗効果を期待しています。
設立 | 2001年2月21日 |
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従業員数 | 160名 (2014年4月現在) |
資本金 | 1億円 (2014年3月31日現在) |
ホームページ | http://www.deecorp.co.jp/ |
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